「彼は秘密の女友達」フランソワ・オゾン監督

ここ数日の間観た映画の中で一番面白かった。

フランソワ・オゾン監督作品は「17歳」「ぼくを葬る」のみしか観た事がなかったけれどこの二作品に関してはそれ程印象が強くなかったが、「彼は秘密の女友達」はすごい。

クレールとローラは親友同士、二人とも結婚して幸福な生活を送っていたがローラが突然病死してしまい、残されたローラの夫と娘の面倒を見ようとローラの自宅を訪れたクレールはローラの服を着て女装しながら、娘リュシーの世話をするローラの夫ダヴィッドを見て驚くがダヴィッドに女装癖を口止めされてしかし女装したダヴィッドに一緒に買い物に行ってほしいと懇願されて買い物に付き合うクレール。

クレールの夫ジルをごまかす為に女装したダヴィッドに「ヴァルジニア」と名付けて別荘へ共に行ったりして女同士の付き合いを楽しむ二人。

・・・とその後は又色々あるけれど割愛。

 

後半の勝手に割愛した部分でクレールと女装したダヴィッドの間に恋愛感情が芽生える

箇所があるけれど、果たしてそれは異性愛なのか同性愛なのか。

ラストも、観るものに委ねる終わり方でフランス映画って感じ。

途中の「私は女」って曲を聴きながら同性愛者が集うクラブ(みたいなところ)でダヴィッドが流す涙・・・。

クレールの夫役のラファエル・ペルソナって人が現代風ジェラール・フィリップって感じでとっても格好いい。

構成がシッカリしていて見やすくそれでいて複雑なテーマを扱っているけれど重苦しくない素晴らしい作品。

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