渡辺淳一原作の二本。

U-NEXTで「別れぬ理由」と「遠き落日」を鑑賞した。

両方とも三田佳子が出演していて原作が渡辺淳一

「別れぬ理由」の方は三田佳子扮する雑誌ライターの妻と津川雅彦扮する医者の夫のダブル不倫をコメディタッチで描いた作品。

夫はガッツリ数年に渡って不倫していて妻も薄々気がついている。

当てつけのように妻の雑誌ライターも部下の男と不倫関係に陥りそれを知った夫は大激怒。

自分も不倫しているのに妻の不貞は許せない、という夫役を津川雅彦が飄々とチャーミングに演じている。

さすがに三田佳子は、吉永小百合とは違ってベットシーンではちゃんと脱いでいた。

ダブル不倫といっても陰惨な感じがなくラストも暗くなくその点良かった。

「遠き落日」の方はグッと真面目になって「野口英世の伝記映画」

三田佳子は、野口英世の母シカを演じていて主にこの母と野口英世の関係を通じて偉大な業績を残す人は、一人でそれを成しえたのではなく支えた人物が居た、という当たり前と言えば当たり前な出来事を感動的に仕上げている作品。

野口英世は、結構図々しく自己中心的なところもある「普通の人」として描かれていて遊郭へ行ったりストーカーすれすれの行為をしたり決して「品行方正」という人物ではなかった、という事が暗に描かれる。

この映画に限って言えば主に英世と母との関係を主軸に描かれている為「偉人の伝記」というよりは「母子もの」の色彩が強い。