Netflixで、エル・ファニング主演の「ティーンスピリット」と園子温監督の「愛なき森で叫べ」を観た。
「ティーンスピリット」は、エル・ファニング演ずる地味な少女が歌手を目指しオーディション番組で優勝するまでを描くサクセスストーリー。
演出がМTV風なのは、ともかくとして母親との関係やマネージメントしてくれる元オペラ歌手のおじさんとの関係の描き方が、表層的でそこをもっと深く描いてくれれば感動しただろうに、その辺の人間関係の描き方が薄い。
吹き替えではないのであれば、エル・ファニングは歌が上手い。
元オペラ歌手のおじさんがどうしてあそこまで落ちぶれてしまったのかという当たりも
よく分からなかった。
エル・ファニング演ずる女の子はしっかりしているようだけれど、クールな一面もあり歌手になりたい情熱はあまり伝わってこず。
ありきたりな展開に終始してしまった印象。
「愛なき森で叫べ」は、北九州監禁殺人事件に着想を得て園子温監督が製作した作品。
後半のグロい展開は嫌でも「冷たい熱帯魚」を思い起こしてしまう・・・。
こういう系統の話が得意な監督なんだなぁ・・・と・・・。
主人公の詐欺師の名前が村田だったり、でんでんも騙されて支配される女の子の父親役として出演している。
いろんな要素をぶっこんだけれど、まとまりに欠けてしまった印象。
椎名詰平演ずる村田丈も、椎名詰平が悪いんだか、園子温監督の脚本が原因なのか
いろんな人を巻き込み、支配して惨劇を引き起こす人物の割にどこか小物感
があり、説得力に欠ける。
園子温監督特有のよく分からないエネルギーとかパワーは健在だと思うけれど
似たような話ばかりでは、お腹いっぱいと言いたくもなる。